胃内視鏡検査(以下、胃カメラ)とは?
内視鏡を用いて、食道・胃・十二指腸などを直接観察する検査で、粘膜面の微細な変化も観察することができます。上部消化管の最も詳しい検査法です。炎症性疾患・潰瘍性病変・隆起性病変・胃がんなどの診断から生検(組織の一部を採取し、組織の内容を調べます)や、止血・ポリープ切除・粘膜切除などの処置も行うことができます。
胃内視鏡検査(胃カメラ)は、簡単に受けられる検査ですか?
当院では、原則として予約制となっております。予約の方法としましては、お電話での予約、または診察後に予約をお取りするといった方法になります。ご予約なしの方でも、痛み・吐血・下血などのある方は、診察後、必要に応じて当日検査を行う場合もあります。しかし、ご予約の方が優先となりますので、しばらくお待ちしていただく事になります。
胃と大腸の検査は一緒に受けることができますか?
はい、可能です。しかし、持病(心疾患など)をお持ちの方は、その限りではありません。
検査時間はどれくらいですか?
観察だけで特別な処置がなければ、3~5分程度で終了します。
検査を受けるの初めてなので、とても不安なのですが?
のどの麻酔・鎮痛剤・鎮静剤の注射をして検査をしますので、ほとんど痛みはありません。検査の直前には、胃や腸の動きを抑えるお薬と鎮痛剤・鎮静剤の注射を行います。
(お酒を飲まれた後の様にボーとした感じになります)検査は担当の医師が、診察から検査・説明まで行います。以前にきつい思いをされた方・気になること・ご心配なことなど、お気軽にご相談ください。尚、高血圧・緑内障・前立腺肥大・心疾患(虚血性心疾患・狭心症・不整脈)などの持病のある方は、事前にお申し出下さい。
検査時の格好は?
胃カメラの場合、当院では私服のまま受けられます。ただし、検査中にお腹をふくらませていただくことがありますので、ボディスーツなどの腹部を締め付けるような衣類の着用は避けてください。
バリウム(胃透視)での検査と内視鏡(胃カメラ)の違いは?
バリウム(胃透視)の検査では、病変の有無や形状・範囲は分かりますが、胃がんや食道がん、潰瘍や胃炎などの診断は、明らかに胃カメラのほうが優れています。バリウムでの検査で異常が見つかれば、後日改めて、胃内視鏡検査を受けて精査する必要があります。また、内視鏡検査では、異常と思われる場所の組織を採取し検査することができますが、バリウム検査の場合できません。お時間も内視鏡検査は3~5分ですが、バリウム(胃透視)検査ですと、体位を変えながら検査を行うため、15~20分かかります。更に、検査終了後に下剤を飲んで、体内からバリウムを排出する必要があります。内視鏡(胃カメラ)では放射線の被曝がありません。特に若い女性の方には胃カメラをお勧めします。
検査による感染はありませんか?
当院では、検査に用いた内視鏡(カメラ)や処置に用いた鉗子類は、全て一回ごとに専用の洗浄・消毒室にて、日本内視鏡学会ガイドラインに沿った機器の洗浄・消毒を行っておりますので、ご安心ください。感染防止には十分注意し、使用するカメラは1回ごとに洗浄・消毒(日本内視鏡学会ガイドラインに沿って)をして検査を行っていますので、ご安心ください。
検査の結果はすぐに分かりますか?
内視鏡検査については、その日に説明があります。写真を見ながら説明します。検査中に採取した組織検査については、10~14日後の説明となります。
胃カメラの後は、仕事に戻っても大丈夫ですか?
はい、大丈夫です。通常は問題ありません。しかし、検査の前に使用する薬によっては、検査後しばらくは目の焦点が合わなくなったり、フラつくことがあります。 検査を受けるために来院される方は、公共交通機関をご利用ください。 また、生検(組織を採取)された方は、激しい運動は身体に負担がかかりますので避けてください。